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’14「出陣式」2014/3/9
県立入試2日前に行う津田塾伝統の中学3年受験生を送り出す行事「出陣式」が、3月4日(火)に行われました。
まず、中3塾生の中から選ばれた「ミス・ミスター津田塾」の発表の催しから前半はスタートしていき、「中3生への激励メッセージ」や「学生・職員スタッフによる余興や制作映像」で大いに盛り上げていきます。会場には中3生以外に、小中部を卒塾して高校部にいる先輩たちも駆けつけ成長した姿を見せてくれます。
そしていよいよ後半!
高校部の先輩たちから自分の報告と受験生へ激励のメッセージが言い伝えられ、津田塾の先輩後輩の絆を一番感じることができる時間のあと、後田多塾長の講話が始まりました。
初めに話されたことは、「出陣式」とは、戦国時代の武士たちが、戦いをひかえた前夜に「水杯」を交わしながら、最後まで命をかけて戦い抜く決意をする儀式に肖り、津田塾で続けている行事だというお話でした。
いつしか塾生の顔は真剣な表情にかわり、そのあとに「津田塾が君たちにやれることは、すべてやり尽くしました。だから、今日ここを出た瞬間から、入試が終わるまで、津田塾に来るな。電話もするな。一人でこの戦いに臨み、合格をつかんでこい。」との言葉が投げかけられました。誰一人、塾長から目を離す塾生はいません。その塾生たちの顔を見た瞬間、いつも私の脳裏をよぎるのは、「後悔は本当にないか。すべてをやり尽くしたか。」という言葉です。教育には完成や終わりはありません。しかし、今できる全てをやりきる大切さを実践した日々を思いだし目頭が熱くなりました。
最後に我々を代表して塾長から塾生へ感謝の言葉が送られ厳かに締めくくられました。
塾生の名前が一人ひとり呼ばれ、スタッフ全員と握手を交わし帰る頃には、天気も我々の心を察するかのように感謝の涙雨になっていました。